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ライブラリー
~バイオメカニズム・ライブラリー発刊の趣旨~
バイオメカニズムとは,人間を含む生物の形態・運動・情報および機能との関係を,工学や医学・生物学などのさまざまな方法論で解析し,その応用を図る学問分野です.同様の研究領域を持つバイオメカニクスと対比させれば,単なる力学解析ではなく,生物が本質的に内在している「機構」がキーワードになっているといえます.このこだわりが,その後,ロボット工学やリハビリテーション工学に大きく発展することになりました.
バイオメカニズム学会の創立は1966年で,この種の境界領域を扱う学会としてはもっとも古く,隔年で出版される「バイオメカニズム」は,この分野を先導するとともに,その時々の興味と学問水準を表す貴重な資料にもなっています.
バイオメカニズム・ライブラリーは多岐にわたるバイオメカニズムの方法論や応用例をわかりやすく解説し,これまでに蓄積されたさまざまな成果を社会に還元してさらに新たな挑戦者を養成するために企画されました.これからの高齢化社会で必要とされる身近な介護一つをとっても,バイオメカニズムの方法が負担の軽減や新たな商品開発に多くの示唆をもたらします.生物の仕組みを学ぶこのライブラリーが,これからの社会に求められるより柔軟な発想の源泉になれば幸いです.